PIKANDA PART2
カムチャツカ余録(1) シャリバテ
今日からは旅の余録。
カムチャツカ入りした日はいつものように朝食抜き、昼は機内食を2回、夜は現金が無くてカロリーメイトのようなものを1本食べただけであった。翌日はさっそくアバチンスキー登山だったのであるが、打ち合わせ不足でどういうわけか翌朝の朝食も無しで出発となってしまった。旅行の契約ではホテル滞在中の夕食は客の責任であるが、朝食は提供されることになっていた。
さすがに1900mの標高差を登るのにこんな状態で大丈夫かと思ったが、無理なら引き返すだけであるし、ランチボックスはもらっていたからそれほど心配はせずに出発した。しかし案の定1200mほど登った標高2000m付近で身体が言うことをきかなくなってしまった。バテバテになってようやく休憩所に辿りついたが、その先750mも登れないような気がしていた。
ランチボックスを出してサンドイッチを一つ食べていると、イワンが紅茶を差し出してくれた。甘くて素晴らしくおいしい紅茶で、勧められるままに立て続けに3杯も飲み干してしまった。完全にシャリバテのようだった。休憩が終わるころには元気100倍に回復して無事登頂を果たしたのであった。
帰り道にイワンに、「途中で調子が悪かったのは朝食を食べなかったせいかも」と言うと、その理由をあれこれ聞かれた。ホテルに戻るとカーミャが夕食を用意して待っていてくれたのであるが、どうやらイワンが電話を入れてくれたようで、朝食の不備に対する詫びの意味もあったようであった。

ランチボックスの内容。山での昼食は毎回こんな感じであった。左からジュース、アメ、チョコレート、クルミの実、アプリコット、(これは食べかけであるが)サンドイッチが2個、それに青リンゴ1個。

アバチンスキー裏面の氷河。表面がわずかにピンク色なのはある種のバクテリアが繁殖しているからだとイワンは言っていた。
カムチャツカ入りした日はいつものように朝食抜き、昼は機内食を2回、夜は現金が無くてカロリーメイトのようなものを1本食べただけであった。翌日はさっそくアバチンスキー登山だったのであるが、打ち合わせ不足でどういうわけか翌朝の朝食も無しで出発となってしまった。旅行の契約ではホテル滞在中の夕食は客の責任であるが、朝食は提供されることになっていた。
さすがに1900mの標高差を登るのにこんな状態で大丈夫かと思ったが、無理なら引き返すだけであるし、ランチボックスはもらっていたからそれほど心配はせずに出発した。しかし案の定1200mほど登った標高2000m付近で身体が言うことをきかなくなってしまった。バテバテになってようやく休憩所に辿りついたが、その先750mも登れないような気がしていた。
ランチボックスを出してサンドイッチを一つ食べていると、イワンが紅茶を差し出してくれた。甘くて素晴らしくおいしい紅茶で、勧められるままに立て続けに3杯も飲み干してしまった。完全にシャリバテのようだった。休憩が終わるころには元気100倍に回復して無事登頂を果たしたのであった。
帰り道にイワンに、「途中で調子が悪かったのは朝食を食べなかったせいかも」と言うと、その理由をあれこれ聞かれた。ホテルに戻るとカーミャが夕食を用意して待っていてくれたのであるが、どうやらイワンが電話を入れてくれたようで、朝食の不備に対する詫びの意味もあったようであった。

ランチボックスの内容。山での昼食は毎回こんな感じであった。左からジュース、アメ、チョコレート、クルミの実、アプリコット、(これは食べかけであるが)サンドイッチが2個、それに青リンゴ1個。

アバチンスキー裏面の氷河。表面がわずかにピンク色なのはある種のバクテリアが繁殖しているからだとイワンは言っていた。
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Comment
2012.08.22 Wed 09:27 | machi #-
今朝の読売新聞にアバチャ湾の記事が載っていました。
ロシアでもこの地域は、海産資源の宝庫であると認識されているが、近年鮭の乱獲で生態系が崩れ始めているとの事。
近い将来、このブログの写真等が希少資料と成っているかもしれませんね~(^_^)
ロシアでもこの地域は、海産資源の宝庫であると認識されているが、近年鮭の乱獲で生態系が崩れ始めているとの事。
近い将来、このブログの写真等が希少資料と成っているかもしれませんね~(^_^)
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2012.08.22 Wed 11:43 | PIKANDA #-
>>machiさん
こんにちは。そうでしたか、新聞に載ったのですか。
鮭も乱獲されているのですね。イクラ、山のように売っていましたからね~。
カムチャツカではソ連崩壊後は観光業に力を入れているようで、夏場を中心に観光客は増え続けているようでした。日本からも相当行っています。アバチャ湾もそうですが、結局オーバーユースになりつつあるんではないでしょうか。トイレも穴掘って埋めるだけではそのうち満杯になりますよね。寒いから分解も遅いでしょうし。動画を見ると野生のヒグマも釣り人に鮭を与えられて餌付けされてますし、もう20年前に岡田さんが見たような本当の自然ではなくなってきているのかも知れませんね。現地の人が考えなくてはいけない課題なのでしょう。
こんにちは。そうでしたか、新聞に載ったのですか。
鮭も乱獲されているのですね。イクラ、山のように売っていましたからね~。
カムチャツカではソ連崩壊後は観光業に力を入れているようで、夏場を中心に観光客は増え続けているようでした。日本からも相当行っています。アバチャ湾もそうですが、結局オーバーユースになりつつあるんではないでしょうか。トイレも穴掘って埋めるだけではそのうち満杯になりますよね。寒いから分解も遅いでしょうし。動画を見ると野生のヒグマも釣り人に鮭を与えられて餌付けされてますし、もう20年前に岡田さんが見たような本当の自然ではなくなってきているのかも知れませんね。現地の人が考えなくてはいけない課題なのでしょう。
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