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PIKANDA PART2

2012.8.7 カムチャツカ(5) アバチャ湾 

8時からの朝食会場はロシア人達(多分)で賑わっていた。空いているテーブルに着くと一人旅風のロシア人が隣に座ったけれど、この人との会話は成立しなかった。しかたなく黙って頼んだものを待っていると、また2人連れが入ってきた。隣のロシア人が私を突ついて何やら身振りで伝えようとしている。後からきた2人も私達のテーブルにやってきて4人の相席となった。一人はロシア人スタッフでもう一人は客だったが、客のほうはデンマーク出身でメスという名前だと自己紹介した。

隣のロシア人はメスが英語を話す事を知っていて、どうやらその事を伝えたかったらしい。風邪を引いたと言って鼻をグズグズさせているメスはあまり楽しくなさそうにしていた。彼にロシア語を話せるかどうか聞いてみると、両手を広げて肩をすくめて見せた。実際、スタッフやガイド以外の一般のロシア人客は、外国人とは距離を置いていて、あまり話したがっていない様に思えた。(後になってこれは誤解だということがわかったのだが。)

カムチャツカのメジャーな観光ルートの一つに、アバチャ湾ボートトリップというものがある。現地旅行会社にセットしてもらったプログラムによれば、この日は朝からそれに参加することになっていたのだが、正直言って海のほうにはあまり興味は無かった。ただ、夕方から始まる次の2泊3日のトレッキングの参加者はみんな同じスケジュールになっているであろうから、早めに雰囲気に慣れるために予定通り参加することにした。

バスで港に着いた30人ほどの客のほとんどがロシア人で、外国人は私とメスとスロバキアから来た夫婦の4人だけだった。スロバキア人夫婦は、自分達の名前は英語風に言うとマイケルとケイトだと言うので、そう呼ぶことになった。この夫婦はロシア語と英語の両方をとても流暢に話したので、私とメスはその後のトレッキング中は彼らにロシア語を英語に通訳してもらってなんとか過ごすことができた。

アバチャ湾ボートトリップは5時間ほどで終了。海鳥のために保護された小島付近で停泊して釣りをしたり、少人数に分けられてモーターボートで小島の周囲を回ったりとそれなりに趣向が凝らされていたが、山登りに来た自分としてはやはり退屈だった。

運良くクジラの親子を見ることができてご機嫌で本船に戻ると、キャビンで魚のスープ「ウハ-」をメインに昼食が始まる。ウハーはボルシチと並ぶロシアの代表的なスープだということだが、ここで食べたウハーは今回のロシア滞在中に食べたどのスープよりも美味しかったと思う。

お腹が一杯になった客を乗せて、船はゆっくりとアバチャ湾内の港へと戻っていった。 



ホテルから港へ向かうバスはやたらと立派だった。
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乗船を待つ人々。あいにくの曇り空だったけれど降られなかった。
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出港。
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「エトピリカ」が沢山いるのを見てひそかに感動する。この鳥は北海道・根室半島付近の海岸に限られた時期に数羽しか飛来しない幻の鳥。
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ロシアの船に乗ることになるとは思わなかった。クレーンにつり下げられて、2台のモーターボートが乗せられていた。
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侵食されてできた有名な岩。このあたりの海岸線も100年前に津波の被害を受けたのだという。
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YAMAHAの原動機が付いた高速ゴムボートに乗り移る。両手でしっかりつかまっていないと振り落とされそうなスピードで周囲を案内してもらう。
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手前、黄色いジャケットのメスは相変わらず楽しく無さそうにしていたが、クジラが見えると途端に元気になって、お前あんな大きなクジラみたことあるか?などと話しかけてくる。そもそもダーツの旅のようなボードゲームをして偶然にカムチャツカに来ることになったのだとか。
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海鳥の楽園
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いつの間にか潜水夫が潜ってウニを捕ってきていた。ロシア人も普通に生ウニを食べる。
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(続く)
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