fc2ブログ

PIKANDA SEASON 2

2011.7.24 カムイミンタラを行く(3) 美瑛富士避難小屋分岐~オプタテシケ山~双子池手前ビバーク地点

美瑛富士避難小屋へのエスケープルートとトムラウシ縦走路への分岐で悩むこと数分。雨は小雨に変わり、やがてガスだけになりました。

よく考えてみると、オプタテシケまで行ってから引き返すという手もあるし、足の傷も血さえ止まっていれば、どうと言うこともありません。天候がメンタルに与える影響は結構大きいのでした。


s20110724-IMGP5782.jpg
ナキウサギの「チッチッ」という声を聞きながら、石垣山を登ります。もう雨も完全に上がりました。

s20110724-IMGP5784.jpg
2~3グループとすれ違いながら石垣山の山頂を越えると、次は双耳峰のベベツ岳。
ここの雰囲気が何ともいえず素晴らしく、思わず鞍部でザックを放り投げて乾いた石の上にごろんと寝転んで休憩をとります。

s20110724-IMGP5790.jpg
ベベツ山頂へのゆるやかな道でも重装備の縦走者数人とすれ違いました。

s20110724-IMGP5800.jpg
12時10分、ベベツの山頂を過ぎて下りにかかる頃、ようやくオプタテシケ山が眼前に姿を現しました。
この山を越えればキャンプ予定地の双子池、とは言っても300mの登りと600mの下りでそれなりに時間はかかりそう。


今はもう引き返すなんて考えは吹き飛んでいます。双子池までたどり着けなければどこでもいいからビバーク、と割り切ってひたすら歩くことにしました。

実際、オプタテシケ山への登り道にはところどころビバークの痕跡が見られます。美瑛富士避難小屋からトムラウシの南沼までの区間で幕営指定地は双子池だけなのですが、この長い距離を抜けきれずにビバークを強いられることは結構多いでしょう。翌日歩いた双子池から三川台の間にも整地されたスペースが随所に見られ、確信犯的に泊まっている人がいる様にすら思えました。


s20110724-IMGP5802.jpg
14時10分、 崖道を1カ所よじ登り、虫の多いオプタテシケ山頂に到着。
山頂手前で最後にすれ違った軽装の2人は、美瑛富士方面からの日帰りピストンとのことでした。



何とか明るいうちに双子池まで降りられそうな目途が付いたけれど、行動時間はすでに9時間を超えており、さすがに疲れてきました。

山頂部から100mほど下って広くなった登山道脇で本格的に休憩をとることにします。

歩くのをやめると鈴が鳴らないので代わりにラジオをつけておきます。ちょうど夏の甲子園、南北海道大会の決勝戦の大詰めで、アナウンサーの絶叫と観客の大歓声が聞こえてきました。クマよけにはちょうどいいかな、と乾いた草の上に体を横にするとポカポカとしてきていつの間にか寝てしまっていました。
s20110724-IMGP5804.jpg



雨粒が顔に落ちて目が覚めます。はっとして時計を見ると15時40分。決勝戦は終わって静かなクラシックが流れています。あわてて身支度して登山道を下りはじめました。霧で薄暗くなり夕暮れが近付いてきています。急がなければ。


濡れた靴下を履きっぱなしだったので、あっという間に両足にマメを作ってしまっています。痛みをだましだまし沢状にえぐれた登山道を下りていきます。

標高1750m、双子池の幕営指定地まで残りの標高差350mのところで突然道が無くなってしまいました。九十九折りに下ってきて、大きな岩がゴロゴロしているところにつながる場所で、何度見ても自分の立っている岩の先に道がありません。

振り返ると30mほどのところに赤いリボンが木に結ばれていました。そこまで戻って周りを見渡しますが、やはり他には道はありません。また下ってみる・・・道が切れている。これを3度繰り返しました。

GPSと地図を確認すると、そもそもリボンの先からはあるべき地図上の登山道が実際には存在しません。国土地理院の地形図に書かれている登山道が正確でないことは珍しくありませんが、早くルートを見つけないと困ったことになるなあと思った。

ザックを置いて、もう一度だけ下に道を探しにいきます。あちこち見渡して地図とは全く違うところに道がついているのを見つけました。赤いリボンはそれまで地図通りだった登山道が、急に地図と合わなくなる場所をピタリと示していました。そこから下は雪渓が遅くまで残るところなので、測量時に登山道が不明瞭だったのかも知れません。
1opu


このドタバタでまた1時間費やしてしまいました。余裕がある積もりだったのに、いつの間にか時間を気にするようになって登山道を下りていると、雨で濡れた岩で滑って尻もちをつきます。

焦っている自分にふと気付きました。色々な意味で今日はもう止めたほうがよさそう。日没までまだ時間があるけれどテントを張る場所を探すことにします。結局そこから100mほど下った1650m地点で登山道脇に幕営。午後4時30分。


コーヒーを淹れて飲み、シュラフに入ってようやくリラックスしました。

テントはやや傾斜のある場所にしか張れず、横になると転がっていきそうなのを樹木で支えている感じです。下もボコボコだけれど、今夜はもうこれで寝るしかありません。

幸いなことに雨もそれ以上は降らず、霧が取れてくると下に双子池が見えました。
s20110724-IMGP5806.jpg

思ったよりも距離があります。無理して行かなくてよかったかなと思いつつ、横になって目を閉じると一気に眠りに落ちていきました。



2日目 歩行距離 11.6km (累積19.2km) 休憩を含む行動時間 11時間30分 使った水(食事用を含む)約3500ml 給水1500ml (美瑛富士の雪渓融雪水)

(つづく)


次は7/25 双子池手前ビバーク地~トムラウシ南沼
関連記事
    20:00 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top
Comment







(編集・削除用)


管理者にだけ表示を許可
Trackback
http://pikanda.blog74.fc2.com/tb.php/1119-86e7bc91
管理人

PIKANDA

Author:PIKANDA

カテゴリ
時々つぶやくかも
月別アーカイブ
10  09  08  07  05  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  05  04  03  02  01  11  10  09  08  06  05  04  03  01  12  11  10  09  08  07  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  11  09  08  07  06  05  04  01  12  10  08  06  05  04  03 
ご訪問ありがとうございます
全記事表示リンク
Calender
03 | 2024/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -
最近の記事
リンク