PIKANDA SEASON 2
2011.9.10 三斗小屋温泉に行きたい(2) 煙草屋旅館のテン場
ロープウェイを使って昼前に那須・茶臼岳に上がると風もなく、沢山の人が旧火口を周回している。そこから30分ほどで峰の茶屋に下りると、ここでも多くの人が思い思いに休憩を取っていた。
気温が上がって入道雲が出てきて午後には雷が鳴りだしそうな気配。自然に足は三斗小屋温泉に下る谷道に向かった。最初は急だった道もやがて緩やかになり、木漏れ日の中の苔むした登山道は茶臼岳や峰の茶屋の喧噪が嘘のように静かだ。
斜面から勢いよく噴き出す延命水の水場を過ぎると幅のある広い道になり、思ったよりあっけなく三斗小屋温泉に着いてしまった。
大峠のほうから歩いてきた若い男女と前後して煙草屋旅館の前に立つ。彼らが先に女将さんとやりとりしている間、中に入らずに待っていた。女将さんがこちらに顔を向けて目が合ったところで軽く会釈して玄関に入った。
テントを張らせて欲しいことを話して、風呂やトイレを使わせてもらえるかどうか念を押してみると、
「ああいいよ。1500円。露天風呂も24時間入っていいし、中のトイレも夜中でも自由に使っていいよ。」と、とても気っぷのいい女将さんなのであった。
先の若い2人のうちの男のほうが私と女将さんのやりとりを聞いて、自分達もテントを持ってくればよかったとしきりに言うので、連れの女性は少し不機嫌そうになってしまった。旅館のほうのその日の宿賃は1泊2食8500円とのことであった。
三斗小屋温泉の2軒の宿は、素通りする登山者にはかなり素っ気なくて、日帰り入浴はやっていないしトイレも自由には使わせてくれない。だから、テント泊では風呂やトイレに制限があるかもとちょっと心配していたのだが、そんな心配は全く無用であった。
「煙草屋旅館第2別館」の前に3張りほど設営可能なスペースがあり、谷側は生け垣のようになっていて展望はないけれど、丹念に石を除いてきれいに整地されている。その上に短い草が生えていてテントを張る場所としては申し分ない。
那須の山中で幕営指定されている場所はどこにも無いのだけれど、この宿の敷地内に限ってテント泊が可能だということを知ってわざわざ担いできたのだった。自分のスペースが無くならないかと心配して急いで谷を下りてきたのだけれど、結局その日の幕営者は自分だけであったので、きれいなテン場の真ん中に張らせてもらった。
週末とあって宿のほうには泊まり客が次々と到着して、夕食の時間を知らせる名物のドラが鳴るまでに20人以上は投宿したようであった。
(つづく)
茶臼岳山頂

茶臼岳より噴気口を見下ろす

茶臼岳より峰の茶屋

峰の茶屋より三斗小屋温泉へ


なにはともあれ、缶ビールを1本買って飲みながら宿の敷地内にテントを張る。

(3)へ
気温が上がって入道雲が出てきて午後には雷が鳴りだしそうな気配。自然に足は三斗小屋温泉に下る谷道に向かった。最初は急だった道もやがて緩やかになり、木漏れ日の中の苔むした登山道は茶臼岳や峰の茶屋の喧噪が嘘のように静かだ。
斜面から勢いよく噴き出す延命水の水場を過ぎると幅のある広い道になり、思ったよりあっけなく三斗小屋温泉に着いてしまった。
大峠のほうから歩いてきた若い男女と前後して煙草屋旅館の前に立つ。彼らが先に女将さんとやりとりしている間、中に入らずに待っていた。女将さんがこちらに顔を向けて目が合ったところで軽く会釈して玄関に入った。
テントを張らせて欲しいことを話して、風呂やトイレを使わせてもらえるかどうか念を押してみると、
「ああいいよ。1500円。露天風呂も24時間入っていいし、中のトイレも夜中でも自由に使っていいよ。」と、とても気っぷのいい女将さんなのであった。
先の若い2人のうちの男のほうが私と女将さんのやりとりを聞いて、自分達もテントを持ってくればよかったとしきりに言うので、連れの女性は少し不機嫌そうになってしまった。旅館のほうのその日の宿賃は1泊2食8500円とのことであった。
三斗小屋温泉の2軒の宿は、素通りする登山者にはかなり素っ気なくて、日帰り入浴はやっていないしトイレも自由には使わせてくれない。だから、テント泊では風呂やトイレに制限があるかもとちょっと心配していたのだが、そんな心配は全く無用であった。
「煙草屋旅館第2別館」の前に3張りほど設営可能なスペースがあり、谷側は生け垣のようになっていて展望はないけれど、丹念に石を除いてきれいに整地されている。その上に短い草が生えていてテントを張る場所としては申し分ない。
那須の山中で幕営指定されている場所はどこにも無いのだけれど、この宿の敷地内に限ってテント泊が可能だということを知ってわざわざ担いできたのだった。自分のスペースが無くならないかと心配して急いで谷を下りてきたのだけれど、結局その日の幕営者は自分だけであったので、きれいなテン場の真ん中に張らせてもらった。
週末とあって宿のほうには泊まり客が次々と到着して、夕食の時間を知らせる名物のドラが鳴るまでに20人以上は投宿したようであった。
(つづく)
茶臼岳山頂

茶臼岳より噴気口を見下ろす

茶臼岳より峰の茶屋

峰の茶屋より三斗小屋温泉へ


なにはともあれ、缶ビールを1本買って飲みながら宿の敷地内にテントを張る。

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