PIKANDA PART2
2012.2.19 熊の湯~見返り峠 (痛恨の知床デビュー)

熊の湯から引き返したところまで、片道6.5km、標高差600mだった。知床峠までは9kmと思ったより遠い。
熊の湯前での幕営は風がほとんど当たらなかったためにそれなりに快適で、朝4時に目覚めるまで一度も起きることは無かった。起きてテントの外を覗くと、知床峠方面に星が出ていた。気温はマイナス17℃。
今日はだんだんと天候が回復してきて、明日の午前中までは晴れるはず。この遠征では最も好天が期待できる1日になると予測していたので、気合いも十分。この時期に羅臼岳は相当難しいけれど、ひょっとしたら・・・なんてわくわくしながら準備をしていた。
7:30 180m 晴れたら知床峠付近で幕営するか、ちょっと悪かったら少しウトロ側に下って愛山荘まで行くつもりであった。イグルーまで作る気になってスノーソーも装備。それでも何とか15kg程度に荷物をまとめて歩きはじめた。



スノーシェッドを越えて知床大橋を渡り、また長いスノーシェッドが終わると、翔雲橋の下に出る。道路をそのまま歩かずに、ショートカット出来ることは調査済みであったので、適当に急斜面に取り付いて高度を上げ、ちょっと記載されていたルートとはずれてしまったようだけれど、最後はややクラストした急斜面をクトーを効かせながら翔雲橋のたもとに登り上げた。
あとは道路をしばらく歩いていく。

峠方面はまだ雲が厚く、相当なスピードで流れている。夜明け前は星が出ていたのに・・・。

振り返って見ると国後はうっすらと山の稜線が見えるだけであった。

見返り峠につづく谷に入り左岸を上っていく。滅多に来られない知床の林を歩いているのだと思うだけでも気分が違う。夏はヒグマがうろついているようなところなんだよなあと当たり前のことを思う。

そろそろ「見返り峠」というところまで登って来た。

樹林が疎らになって吹きさらしになってきた。道路も吹きだまりでほとんど不明瞭になっている。やや左のポコからルートを確認しようと20mほど登って知床峠を見ると・・・そこは風が吹き荒れて雪煙舞う大荒れの様相であった、

11:00 753m 天候回復に合わせるつもりで少し出発を遅くして、出来るだけゆっくり登って来たのに全くもって期待外れの状況。自分の天気図の読みが甘かったということなのか?強風に頬を打たれていることも忘れて峠の方向をしばらく見つめてしまった。風を避ける場所を探してあと1時間ほど待ってみるか?
やはり天気図の読みが甘かったのだろう。待つことが嫌いな自分はやっぱりシールを剥がしてさっさと下りることにしてしまった。重い幕営用の荷物はただのお荷物になってしまった。とりあえず、知床での初トラックを写真に納めて満足することにする。

下りてくるとさっきより国後島がよく見えるようになっていた。根室水道の流氷は羅臼からは見えないけれど、高台からは国後側にははっきりと見ることが出来た。

見返り峠から先ほど登って来た谷の雪が最高であった。テーマを「羅臼岳!」から「国後に向かって滑ろう!」に勝手に変更して、重い背中も気にせず滑っていく。




翔雲橋下の急斜面も朝より緩んで滑りやすくなっていた。

13:00 180m 下りには2時間かかって熊の湯に帰ってきた。熱い風呂に浸かって身体をほぐす。
さて、知床峠にも行けない状況なら明日も期待できないし、どうしようかと考えながら羅臼の漁港にやってきた。
国後でも撮影しようと車を降りて何気なく後を振り返ると・・・。風は強そうながらも雲が取れた羅臼岳がアカンベーという感じで見下ろしていた。

少し時間が経つと風も弱くなってきたようで、稜線の雪煙も収まってきた。ガ~ン。

あまり当てにならない自分の天気の判断も時には信じること。回復の兆しがある時は出発を可能な限り遅らせること。風が強くて寒い山の上でもどうにかして1時間待つことを覚えること。以上教訓です。
うまくいったら今頃知床峠付近でブロックで囲んだマイテントからあの山を見ていたはずだけれど、まあ自分の人生、いつもこんな調子。「急いては事をし損じる」。
今日はだんだんと天候が回復してきて、明日の午前中までは晴れるはず。この遠征では最も好天が期待できる1日になると予測していたので、気合いも十分。この時期に羅臼岳は相当難しいけれど、ひょっとしたら・・・なんてわくわくしながら準備をしていた。
7:30 180m 晴れたら知床峠付近で幕営するか、ちょっと悪かったら少しウトロ側に下って愛山荘まで行くつもりであった。イグルーまで作る気になってスノーソーも装備。それでも何とか15kg程度に荷物をまとめて歩きはじめた。



スノーシェッドを越えて知床大橋を渡り、また長いスノーシェッドが終わると、翔雲橋の下に出る。道路をそのまま歩かずに、ショートカット出来ることは調査済みであったので、適当に急斜面に取り付いて高度を上げ、ちょっと記載されていたルートとはずれてしまったようだけれど、最後はややクラストした急斜面をクトーを効かせながら翔雲橋のたもとに登り上げた。
あとは道路をしばらく歩いていく。

峠方面はまだ雲が厚く、相当なスピードで流れている。夜明け前は星が出ていたのに・・・。

振り返って見ると国後はうっすらと山の稜線が見えるだけであった。

見返り峠につづく谷に入り左岸を上っていく。滅多に来られない知床の林を歩いているのだと思うだけでも気分が違う。夏はヒグマがうろついているようなところなんだよなあと当たり前のことを思う。

そろそろ「見返り峠」というところまで登って来た。

樹林が疎らになって吹きさらしになってきた。道路も吹きだまりでほとんど不明瞭になっている。やや左のポコからルートを確認しようと20mほど登って知床峠を見ると・・・そこは風が吹き荒れて雪煙舞う大荒れの様相であった、

11:00 753m 天候回復に合わせるつもりで少し出発を遅くして、出来るだけゆっくり登って来たのに全くもって期待外れの状況。自分の天気図の読みが甘かったということなのか?強風に頬を打たれていることも忘れて峠の方向をしばらく見つめてしまった。風を避ける場所を探してあと1時間ほど待ってみるか?
やはり天気図の読みが甘かったのだろう。待つことが嫌いな自分はやっぱりシールを剥がしてさっさと下りることにしてしまった。重い幕営用の荷物はただのお荷物になってしまった。とりあえず、知床での初トラックを写真に納めて満足することにする。

下りてくるとさっきより国後島がよく見えるようになっていた。根室水道の流氷は羅臼からは見えないけれど、高台からは国後側にははっきりと見ることが出来た。

見返り峠から先ほど登って来た谷の雪が最高であった。テーマを「羅臼岳!」から「国後に向かって滑ろう!」に勝手に変更して、重い背中も気にせず滑っていく。




翔雲橋下の急斜面も朝より緩んで滑りやすくなっていた。

13:00 180m 下りには2時間かかって熊の湯に帰ってきた。熱い風呂に浸かって身体をほぐす。
さて、知床峠にも行けない状況なら明日も期待できないし、どうしようかと考えながら羅臼の漁港にやってきた。
国後でも撮影しようと車を降りて何気なく後を振り返ると・・・。風は強そうながらも雲が取れた羅臼岳がアカンベーという感じで見下ろしていた。

少し時間が経つと風も弱くなってきたようで、稜線の雪煙も収まってきた。ガ~ン。

あまり当てにならない自分の天気の判断も時には信じること。回復の兆しがある時は出発を可能な限り遅らせること。風が強くて寒い山の上でもどうにかして1時間待つことを覚えること。以上教訓です。
うまくいったら今頃知床峠付近でブロックで囲んだマイテントからあの山を見ていたはずだけれど、まあ自分の人生、いつもこんな調子。「急いては事をし損じる」。
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Comment
2012.02.22 Wed 20:58 | えむとら #qbIq4rIg
シリーズ「◯◯へ向かって滑ろう!」ですか ><
海の見える山を滑るのはいいですねえ。
行ってみたいけど、痛いほど寒いところはちょっと...
今シーズンは寒い日ばかりなので、早くも春スキーが待ち遠しいです。
海の見える山を滑るのはいいですねえ。
行ってみたいけど、痛いほど寒いところはちょっと...
今シーズンは寒い日ばかりなので、早くも春スキーが待ち遠しいです。
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2012.02.22 Wed 22:16 | PIKANDA #-
えむとらさん、こんばんは。丁度苫小牧からフェリーに乗るところです。ちょっと早めに切り上げました。
Machiさんとも話していましたが、今年のGWは鳥海山如何ですか?影鳥海に向かって・・・は難しいかもしれませんけれど。
Machiさんとも話していましたが、今年のGWは鳥海山如何ですか?影鳥海に向かって・・・は難しいかもしれませんけれど。
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