PIKANDA PART2
2012.4.21 鳥海山 中島台~新山 (変形・鳥越川ルート)

今日の目的は、以前間違って辿れなかった鳥越川ルートの確認と、あわよくば2度目の新山北面の滑走。それがうまく行ったら、帰りはそれを赤川沿いのルートに繋げること、であった。
金曜夜11時には中島台に着いて車中泊。星が出ている。梅酒を1本飲んですぐに就寝。空が少し白んでくる朝4時前に目が覚めて準備を始めた。
5:10 460m 中島台から出発。5分前に単独の人が出て行った。
5:24 490m 以前大チョンボをして見つけられなかった赤川の橋、夏に下見に来た甲斐もあって無事に見つけて渡る。

薄暗いぶなの林を歩いていると太陽が昇ってきて朝日が差し込んできた。

7:00 905m なだらかな林を登っていき、標高点680を過ぎるとやがて尾根が細くなってくる。標高点905に至って樹木がまばらになりようやく新山が見えるようになった。

7:30 1014m 鳥越川ルートはこのあと千蛇谷の右岸の丘を幾つも登っていくことになるが、ここからルートを外れてやや左よりに進路を取って登っていった。陽の光の当たる北面が輝いていた。

標高1650m付近から傾斜が出てくる。ザラメとフィルムクラストの斜面を軽快に登っていく。先行した単独の人とはこの辺で離れて以後は姿を見なかった。

10:30 1850m 標高が上がるに従って北側は風が強い。稜線直下では表層のフィルムクラストの下はエッジが効かないくらい固い。クトーをつけていても危険を感じて、ここでスキーを担いでアイゼン歩行とする。右に進路を修正して千蛇谷に戻ればスキーでそのまま山頂まで行けそうだけれど、目当ての新山北面の状態を推測するためこのままこの斜面を登ってみることにした。

もう少し時間が経てば緩んで良くなるかな、と思いつつ稜線に登り上げて振り返ると文殊岳の向こうに御浜と水平線。下の千蛇谷にいつの間にか人が登って来ている。

登山道が千蛇谷から離れる場所。向こうの千蛇谷筋に1人、神社直下の手前の斜面に1人、それぞれ登っていた。

こちらは西尾根から山頂に続く小さな谷を登って、ようやく千蛇谷からのルートと合流する。両脇の崖からブロックが落ちてこないかビクビクしながら登る。。2人には完全に抜かれてしまった。

12:00 2236m 中島台から6時間50分、標高差1800mであった。2人の言うところでは、鳥越川ルートを忠実に辿って千蛇谷を登ればもっと早いとのことであった。あの2人の早さなら恐らく5時間くらいで登って1時間くらいで下まで降りているに違いない。

さて、肝心の北面を偵察すると、もうお昼だというのに雪が全然緩んでいない。陽の光は当たっているのだが風が止まない。薄い表層の下はガチガチで、アイゼンは刺さるけれどスキーのエッジは効かなさそう。

これは今日はあきらめるしかない。数日前のものらしいシュプールが1本凍り付いているけれど、今日の状態で下手に滑り込んだら3年前の至仏山の二の舞で滑落は間違いなし。今度は死んでしまうであろう。

少し下から回り込んだら・・・とか色々考えたけれど、今日はおとなしく千蛇谷を滑って帰ることにした。先着の2人も千蛇谷を滑って帰っていった。
12:40 2183m 山頂からスキーを手で持って七高山側に少し下って、千蛇谷源頭から滑り始める。

千蛇谷に入るとそこは無風状態。ザラメは固すぎず、柔らかすぎず、一言で言って完璧な状態。

これなら北面でなくても全然問題なく楽しい。GW前で人もほとんど入っていない綺麗で開放的な千蛇谷。こんなに素晴らしいところだったのか、と驚きながら滑っていく。

お約束の「飛島に向かって滑ろう!」

今日は七五三掛も越えてどこまでも千蛇谷を滑っていく。正確に言うと七五三掛より下では外輪や稻倉岳からのブロック雪崩が頻発しているので、千蛇谷右岸の丘状の地形を滑っていく。

七五三掛付近の外輪の雪付き。

稻倉岳直下の谷筋も稻倉岳からの雪崩で危ない。

標高差1000m以上、距離にして4km以上の快適なザラメ斜面。

振り返ると外輪と千蛇谷、そして滑ってきた右岸の丘陵。

樹木が出てきたらクルーズは終了。次はメローなぶな林をまったりと滑って帰る。

中島台のブナは、あがりこ大王に代表されるように、異形のものが多いので有名。長いブナ林の歩きに飽きてきたら、一番形のおかしいものを探しながら帰るといいかも。今日はこの、豚が乗り移ったかのようなブナが最優秀賞。

14:28 460m 中島台レクリエーションの森駐車場に帰還。移動距離は22km、9時間20分の行動。相変わらずまだよくわかっていない鳥海山北面台地ではあるけれど、今日一日で大分進歩した。新山北面の滑走は条件が揃わないとなかなか難しい・・・。
金曜夜11時には中島台に着いて車中泊。星が出ている。梅酒を1本飲んですぐに就寝。空が少し白んでくる朝4時前に目が覚めて準備を始めた。
5:10 460m 中島台から出発。5分前に単独の人が出て行った。
5:24 490m 以前大チョンボをして見つけられなかった赤川の橋、夏に下見に来た甲斐もあって無事に見つけて渡る。

薄暗いぶなの林を歩いていると太陽が昇ってきて朝日が差し込んできた。

7:00 905m なだらかな林を登っていき、標高点680を過ぎるとやがて尾根が細くなってくる。標高点905に至って樹木がまばらになりようやく新山が見えるようになった。

7:30 1014m 鳥越川ルートはこのあと千蛇谷の右岸の丘を幾つも登っていくことになるが、ここからルートを外れてやや左よりに進路を取って登っていった。陽の光の当たる北面が輝いていた。

標高1650m付近から傾斜が出てくる。ザラメとフィルムクラストの斜面を軽快に登っていく。先行した単独の人とはこの辺で離れて以後は姿を見なかった。

10:30 1850m 標高が上がるに従って北側は風が強い。稜線直下では表層のフィルムクラストの下はエッジが効かないくらい固い。クトーをつけていても危険を感じて、ここでスキーを担いでアイゼン歩行とする。右に進路を修正して千蛇谷に戻ればスキーでそのまま山頂まで行けそうだけれど、目当ての新山北面の状態を推測するためこのままこの斜面を登ってみることにした。

もう少し時間が経てば緩んで良くなるかな、と思いつつ稜線に登り上げて振り返ると文殊岳の向こうに御浜と水平線。下の千蛇谷にいつの間にか人が登って来ている。

登山道が千蛇谷から離れる場所。向こうの千蛇谷筋に1人、神社直下の手前の斜面に1人、それぞれ登っていた。

こちらは西尾根から山頂に続く小さな谷を登って、ようやく千蛇谷からのルートと合流する。両脇の崖からブロックが落ちてこないかビクビクしながら登る。。2人には完全に抜かれてしまった。

12:00 2236m 中島台から6時間50分、標高差1800mであった。2人の言うところでは、鳥越川ルートを忠実に辿って千蛇谷を登ればもっと早いとのことであった。あの2人の早さなら恐らく5時間くらいで登って1時間くらいで下まで降りているに違いない。

さて、肝心の北面を偵察すると、もうお昼だというのに雪が全然緩んでいない。陽の光は当たっているのだが風が止まない。薄い表層の下はガチガチで、アイゼンは刺さるけれどスキーのエッジは効かなさそう。

これは今日はあきらめるしかない。数日前のものらしいシュプールが1本凍り付いているけれど、今日の状態で下手に滑り込んだら3年前の至仏山の二の舞で滑落は間違いなし。今度は死んでしまうであろう。

少し下から回り込んだら・・・とか色々考えたけれど、今日はおとなしく千蛇谷を滑って帰ることにした。先着の2人も千蛇谷を滑って帰っていった。
12:40 2183m 山頂からスキーを手で持って七高山側に少し下って、千蛇谷源頭から滑り始める。

千蛇谷に入るとそこは無風状態。ザラメは固すぎず、柔らかすぎず、一言で言って完璧な状態。

これなら北面でなくても全然問題なく楽しい。GW前で人もほとんど入っていない綺麗で開放的な千蛇谷。こんなに素晴らしいところだったのか、と驚きながら滑っていく。

お約束の「飛島に向かって滑ろう!」

今日は七五三掛も越えてどこまでも千蛇谷を滑っていく。正確に言うと七五三掛より下では外輪や稻倉岳からのブロック雪崩が頻発しているので、千蛇谷右岸の丘状の地形を滑っていく。

七五三掛付近の外輪の雪付き。

稻倉岳直下の谷筋も稻倉岳からの雪崩で危ない。

標高差1000m以上、距離にして4km以上の快適なザラメ斜面。

振り返ると外輪と千蛇谷、そして滑ってきた右岸の丘陵。

樹木が出てきたらクルーズは終了。次はメローなぶな林をまったりと滑って帰る。

中島台のブナは、あがりこ大王に代表されるように、異形のものが多いので有名。長いブナ林の歩きに飽きてきたら、一番形のおかしいものを探しながら帰るといいかも。今日はこの、豚が乗り移ったかのようなブナが最優秀賞。

14:28 460m 中島台レクリエーションの森駐車場に帰還。移動距離は22km、9時間20分の行動。相変わらずまだよくわかっていない鳥海山北面台地ではあるけれど、今日一日で大分進歩した。新山北面の滑走は条件が揃わないとなかなか難しい・・・。
- 関連記事
-
- 2015.4.26 鳥海山 鉾立~文殊岳 往復 (2015/04/28)
- 2015.4.4 鳥海山 鳥越川ルート 七五三掛まで (2015/04/05)
- 2014.5.24 鳥海山 祓川~七高山 (2014/05/24)
- 2013.5.5 鳥海山 鳥越川 1280mまで (2013/05/05)
- 2013.4.6 鳥海山 鳥越川 (中島台460m~七五三掛1803mまで) (2013/04/06)
- 2012.6.3 鳥海山 百宅口~外輪 (2012/06/03)
- 2012.5.2 鳥海山 湯の台口 第1ヘアピン663m~宮様~滝の小屋~1660m地点 (2012/05/02)
- 2012.4.21 鳥海山 中島台~新山 (変形・鳥越川ルート) (2012/04/21)
- 2011.6.11 鳥海山・湯の台口 1786mまで (2011/06/11)
- 2010.3.7 曇天の鳥海山展望台 稲倉岳1554m (2010/03/07)
- 2009.12.5 鳥海山 (湯の台口 車道1050m地点~1722m地点) (2009/12/05)
- 2009.5.9 鳥海山 新山北面 (吹浦口~新山~北面~七五三掛~吹浦口) (2009/05/09)
- 2009.4.11 鳥海山 赤川ルート (中島台レクリエーションの森~1320m地点) (2009/04/11)
- 2008.6.21 鳥海山 百宅口 (2008/06/22)
- 2008.6.1 鳥海山 心字雪渓 (2008/06/01)
Comment
こんにちは。
広大なザラメバーン、気持ちよさそうですねぇ。それにしてもアプローチ長いですね。北面台地内は、どこを滑っても快適そうですが、ルートを誤ると細かいうねりで登り返しが必要だったりするのでしょうか?
新山北面含め、いつか滑ってみたいです。
広大なザラメバーン、気持ちよさそうですねぇ。それにしてもアプローチ長いですね。北面台地内は、どこを滑っても快適そうですが、ルートを誤ると細かいうねりで登り返しが必要だったりするのでしょうか?
新山北面含め、いつか滑ってみたいです。
2012.04.29 Sun 07:30 | PIKANDA #-
ritzさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
正式な?千蛇谷右岸以外を登ってみた感じでは、先にはうねうねと丘陵が連なっていて、5m程度の小さな登り返しが1カ所ありました。恐らく、どこを滑っても登り返しが必要ないようなラインを自然と作っていきますが、そういうラインは、それほど多くないかも知れません。新山北面もまっすぐ下ると法体の滝に行ってしまうように、一部トラバースか登り返しが必要かと思います。そういうわけで、古から千蛇谷右岸のルートが結局はいちばん効率的なのでしょう。
ritzさんの奥鬼怒の記録等、時折こっそりのぞいて楽しんでおります。またよろしくお願いいたします。
正式な?千蛇谷右岸以外を登ってみた感じでは、先にはうねうねと丘陵が連なっていて、5m程度の小さな登り返しが1カ所ありました。恐らく、どこを滑っても登り返しが必要ないようなラインを自然と作っていきますが、そういうラインは、それほど多くないかも知れません。新山北面もまっすぐ下ると法体の滝に行ってしまうように、一部トラバースか登り返しが必要かと思います。そういうわけで、古から千蛇谷右岸のルートが結局はいちばん効率的なのでしょう。
ritzさんの奥鬼怒の記録等、時折こっそりのぞいて楽しんでおります。またよろしくお願いいたします。
[URL] [Edit]