PIKANDA PART2
2012.8.4 カムチャツカ(2) ロシア語デビュー
知っているロシア語と言えばどこかで覚えた、ダー(yes)、ニエット(no)、ダスビダーニャ(good bye)、スパシーバ(thank you)くらい。出発まで2週間を切っても「こんにちは」すら憶えられず、ロシア語でのコミュニケーションは絶望的だった。
ウラジオストクの小綺麗なホテルにチェックインすると、フロントもガードマンも英語使いで、レストランのラストオーダーの時間が近いことを教えてくれた。お腹が空いていたのでボルシチ目当てに早速レストランへと向かう。
カウンターの内側に女性2人とテーブルに男が2人。そろそろ仕事が終わる奥さんを迎えにきた旦那衆が遅い夕食をとっているという図だった。
私が入っていくとカウンターの中のひとりが鉄仮面のような表情で早口で何かを言ってきた。構わずにジェスチャーを交えて英語で「何か食べたい」と言ってみる。テーブルの一つを指すので「スパシーバ」と言いながら席に着くと、すぐにロシア語で書かれたメニューを持ってやってきた。ここの2人はロシア語しか話さないようなので、用意していた会話集を開く。
この超初心者用のロシア語会話集はとても良く出来ていて、写真や絵を指しながら相手とコミュニケーションが取れるように作られている。あらかじめ角を折ってマークしておいた「食べる」の部分が最も重要なページで、スープ、メインディッシュ、飲み物、などに分類されて、それぞれに日本語とロシア語、そして発音がカタカナで書かれていた。
ボルシチの写真を指しながら「ボールシ」と言うと、鉄仮面のようだったおばさんの頬の筋肉が少し緩んだように見えた。同じようにメインディッシュに肉料理と、飲み物にロシアビールを頼むと、ニコリと笑って下がっていった。
生まれて初めて食べる本場のボルシチをゆっくりと楽しんでから席を立つ。「フクースナ、スパシーバ(おいしかったです、ありがとう)」。おばさん、「バジャールスタ(どういたしまして)」。
目的を達した満足感に包まれて、いきなり飲んだビールのせいで少しふらつきながら、気持ちよく部屋へと引き上げたのだった。
こじんまりとしたベニスホテル。1泊3720ルーブル(1万円くらい)。多分高級なほう。

翌朝国内線ターミナルに向かう。雨はあがった。

チェックイン時にもe-チケットの英語を読めない係員との間で一悶着あったが、別の係員が出てきて事なきを得る。しかし5時間の遅延。原因の説明もほとんど無い様子だったのに、ロシア人は誰も怒り出さずに根気強く待っているのが印象的だった。

4時間経過するとついに機内食が配られて、出発ロビーでいただく。魚の煮付けとお米の日本食に似ていてなかなかの美味。丸パン、黒パン、チーズ、サラミ、ブラックベリーは機内食のデフォルト。

ようやく搭乗となり、ぞろぞろとタラップへ向かう。機体は今年アエロフロートに吸収合併されたウラジオストク航空の塗装のままのA320。ざっと見たところモンゴロイドは5~6名、ただし、多民族国家ロシアではモンゴロイドは珍しくないので、同胞と間違われてロシア語で話しかけられたりする。

サハリンをかすめてカムチャツカへひとっ飛び、3時間。

(続く)
ウラジオストクの小綺麗なホテルにチェックインすると、フロントもガードマンも英語使いで、レストランのラストオーダーの時間が近いことを教えてくれた。お腹が空いていたのでボルシチ目当てに早速レストランへと向かう。
カウンターの内側に女性2人とテーブルに男が2人。そろそろ仕事が終わる奥さんを迎えにきた旦那衆が遅い夕食をとっているという図だった。
私が入っていくとカウンターの中のひとりが鉄仮面のような表情で早口で何かを言ってきた。構わずにジェスチャーを交えて英語で「何か食べたい」と言ってみる。テーブルの一つを指すので「スパシーバ」と言いながら席に着くと、すぐにロシア語で書かれたメニューを持ってやってきた。ここの2人はロシア語しか話さないようなので、用意していた会話集を開く。
この超初心者用のロシア語会話集はとても良く出来ていて、写真や絵を指しながら相手とコミュニケーションが取れるように作られている。あらかじめ角を折ってマークしておいた「食べる」の部分が最も重要なページで、スープ、メインディッシュ、飲み物、などに分類されて、それぞれに日本語とロシア語、そして発音がカタカナで書かれていた。
ボルシチの写真を指しながら「ボールシ」と言うと、鉄仮面のようだったおばさんの頬の筋肉が少し緩んだように見えた。同じようにメインディッシュに肉料理と、飲み物にロシアビールを頼むと、ニコリと笑って下がっていった。
生まれて初めて食べる本場のボルシチをゆっくりと楽しんでから席を立つ。「フクースナ、スパシーバ(おいしかったです、ありがとう)」。おばさん、「バジャールスタ(どういたしまして)」。
目的を達した満足感に包まれて、いきなり飲んだビールのせいで少しふらつきながら、気持ちよく部屋へと引き上げたのだった。
こじんまりとしたベニスホテル。1泊3720ルーブル(1万円くらい)。多分高級なほう。

翌朝国内線ターミナルに向かう。雨はあがった。

チェックイン時にもe-チケットの英語を読めない係員との間で一悶着あったが、別の係員が出てきて事なきを得る。しかし5時間の遅延。原因の説明もほとんど無い様子だったのに、ロシア人は誰も怒り出さずに根気強く待っているのが印象的だった。

4時間経過するとついに機内食が配られて、出発ロビーでいただく。魚の煮付けとお米の日本食に似ていてなかなかの美味。丸パン、黒パン、チーズ、サラミ、ブラックベリーは機内食のデフォルト。

ようやく搭乗となり、ぞろぞろとタラップへ向かう。機体は今年アエロフロートに吸収合併されたウラジオストク航空の塗装のままのA320。ざっと見たところモンゴロイドは5~6名、ただし、多民族国家ロシアではモンゴロイドは珍しくないので、同胞と間違われてロシア語で話しかけられたりする。

サハリンをかすめてカムチャツカへひとっ飛び、3時間。

(続く)
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