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PIKANDA SEASON 2

2012.11.8 西の横綱 湯原温泉 たねや旅館

大きなダムが目の前にそびえる河原の野天風呂の横には、温泉番付表が石碑に刻まれている。東の横綱は群馬県・宝川温泉、そして西は石碑を設置するくらいだから当然この湯原温泉であった。

岡山での仕事を終えてからレンタカーで1時間半ほど高速を走ると、鳥取県境に近い山の中にその温泉があった。宿に入って夕食を頂いてから、タオル片手に河原の無料の野天風呂「砂湯」に出かける。3つの湯船に数人が静かに浸かっていたけれど、カップルが1組だけ混じっていた。西日本ではかなり有名な公共の野天風呂とのことで、関西からの客が週末を中心に非常に多いのだそうだ。湯船で話をした地元の人からは、もっと女性が多くなる明日の金曜に来ればよかったのに、と言われてしまった。

混浴風呂にカメラなど持っていくことは出来ないから写真は撮らなかった。川向こうには比較的大きな旅館の灯りが点っている。静かな闇の中の木々はおそらく紅葉しているのだろうけれど暗くて見えない。十分に暖まってから宿に帰った。

宿は「たねや旅館」。あれこれ安い宿を調べて見つけた。直接電話すれば1泊2食で5950円だという破格のお値段。ご主人と女将さんが出迎えてくれたが、平日ということもあって他に泊まり客はおらず完全に貸し切り状態であった。

建物はやはり古くてお世辞にも近代的とは言えないけれど、客室は十分に広くて掃除も行き届いている。なによりも値段に見合わず予想外に豪華だった食事が特筆であった。内湯は狭いけれど泉質も良く、他に泊まり客もいないのに夜の11時まで管理していてくれた。

レジャーのスタイルが変わって温泉地には日帰りをする人のほうが多いし、あちこち不景気でもある。一般的には小さな古い旅館は、集客のために料金を下げればサービスの質を維持するのが難しくなる、という悪循環に陥りがちだと思う。それなのにこの旅館ときたら、低料金で十分満足できる食事を提供しているのだから、利益を出すのは大変だろうと思った。

ご主人と女将さんの真心のこもったサービスがとても嬉しく、こういう旅館がいつまでも残っていてくれるといいのにと心底思った。もしも西の横綱の温泉に行く機会があって2食付きで安く泊まりたい時は、「たねや旅館」に電話してみてください。
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