PIKANDA
2013.7.29-8.2 黒部源流と圏谷めぐりの旅 (4) 黒部五郎小屋~三俣山荘~鷲羽岳往復~雲ノ平

黒部川と鷲羽岳

8月1日(木)
夜の間はひっきりなしに雨がテントを叩き、雨粒の衝撃が内側の結露を落としてしまうので、しょっちゅう起きてはタオルで結露拭きをしていました。
明るくなってしばらくすると大雨になって、テント場では稲妻が光り雷鳴がとどろき、そのたびに他のテントから「ひゃっ!」という叫び声が聞こえます。とても日の出とともに歩き出すなどという雰囲気ではなく、朝食後からワインを飲んで停滞気分でした。
8時半を過ぎると小降りになって、出発して行く人もいます。9時過ぎまで待つと一旦雨も上がって、その30分後には我々も出発することにしました。行程はまだはっきりしませんが、今日は雲ノ平にテントを張って明日には下山しようかという感じになっていました。
三俣蓮華の北側カールの縁を歩いて、トラバースルートの雪渓を2つ超えると三俣山荘に到着です。鷲羽岳はガスが掛かっていましたが、我々の訪問を歓迎してくれるかのようにそれがすーっと引いて、山頂部と青空が見えてきました。こうなると登らないわけにはいきません。ザックをデポして鷲羽岳を往復して山頂から雄大な景色を楽しみました。
山荘でザックを回収して今度は黒部源流へと降りて行きます。祖父岳と岩苔乗越、ワリモ岳、鷲羽岳に囲まれたこの扇状の部分がまさに黒部川の源であり、普段沢水は飲まない自分も鷲羽岳から流れてきた細い水流から水を汲んで一口飲んでみたのでした。
後は急坂を300mほど登り返して雲ノ平を目指すのみです。途中、大きなツキノワグマに遭遇したりしながら祖父岳の裾を回り込むように歩き、テント場が見えてからもまだまだ歩き、ようやく雲ノ平の山荘に到着しました。テントを張って夕食をとるとあっという間に日没です。10張り程度ありましたが、午後8時には全てのテントの灯りが消えて物音一つしなくなって、もう寝るしかないという状況になっていました。
大雨で川と化した黒部五郎小屋のテント場。ゴアのシングルのテントは四隅からの浸水と結露に悩まされました。

これまで、こんなコバイケイソウの群落は見たことがありませんでした。

三俣蓮華もまた小規模ながらカールが存在します。北側には2つ。写真は北面西側のカール。

三俣山荘が見えてきました。

さっきまでガスが掛かっていた鷲羽岳が手招きしています。

登ります。

鷲羽岳山頂から、右奥が黒部五郎、右下が黒部川、左が三俣蓮華岳です。

昨日あるいた黒部五郎のカールです。

ちなみにこちらは祖父岳から見た三俣蓮華北面のカール

水晶岳は次回までお預けです。

鷲羽池の向こうに硫黄尾根と槍ヶ岳があるのですが、槍は今日は最後まで顔を出しませんでした。鷲羽池は氷底湖ではなく12万年前の噴火で出来た火口湖で、雲ノ平は溶岩台地なのだそう。

三俣山荘へ戻ります。

黒部川の源になる沢たち。




三俣山荘方面から落ちる沢筋。

鷲羽岳、ワリモ岳と岩苔乗越の黒部源流。

満足して雲ノ平に向かいます。

見えてからが遠い山荘。

テント場への近道は通行禁止。このちょっと手前で大きなクマに遭遇。40mほど先のハイマツの中に逃げていく音で気付きました。

岩苔小谷の向こうに水晶岳を見て木道歩きになります。

祖父岳北面も実はカールなのです。ここにはハクサンフウロなんかも咲いていました。

テン場と山荘は15分ほど離れていました。

雲ノ平もまたコバイケイソウが賑やかでした。本当に当たり年です。

(つづく)
夜の間はひっきりなしに雨がテントを叩き、雨粒の衝撃が内側の結露を落としてしまうので、しょっちゅう起きてはタオルで結露拭きをしていました。
明るくなってしばらくすると大雨になって、テント場では稲妻が光り雷鳴がとどろき、そのたびに他のテントから「ひゃっ!」という叫び声が聞こえます。とても日の出とともに歩き出すなどという雰囲気ではなく、朝食後からワインを飲んで停滞気分でした。
8時半を過ぎると小降りになって、出発して行く人もいます。9時過ぎまで待つと一旦雨も上がって、その30分後には我々も出発することにしました。行程はまだはっきりしませんが、今日は雲ノ平にテントを張って明日には下山しようかという感じになっていました。
三俣蓮華の北側カールの縁を歩いて、トラバースルートの雪渓を2つ超えると三俣山荘に到着です。鷲羽岳はガスが掛かっていましたが、我々の訪問を歓迎してくれるかのようにそれがすーっと引いて、山頂部と青空が見えてきました。こうなると登らないわけにはいきません。ザックをデポして鷲羽岳を往復して山頂から雄大な景色を楽しみました。
山荘でザックを回収して今度は黒部源流へと降りて行きます。祖父岳と岩苔乗越、ワリモ岳、鷲羽岳に囲まれたこの扇状の部分がまさに黒部川の源であり、普段沢水は飲まない自分も鷲羽岳から流れてきた細い水流から水を汲んで一口飲んでみたのでした。
後は急坂を300mほど登り返して雲ノ平を目指すのみです。途中、大きなツキノワグマに遭遇したりしながら祖父岳の裾を回り込むように歩き、テント場が見えてからもまだまだ歩き、ようやく雲ノ平の山荘に到着しました。テントを張って夕食をとるとあっという間に日没です。10張り程度ありましたが、午後8時には全てのテントの灯りが消えて物音一つしなくなって、もう寝るしかないという状況になっていました。
大雨で川と化した黒部五郎小屋のテント場。ゴアのシングルのテントは四隅からの浸水と結露に悩まされました。

これまで、こんなコバイケイソウの群落は見たことがありませんでした。

三俣蓮華もまた小規模ながらカールが存在します。北側には2つ。写真は北面西側のカール。

三俣山荘が見えてきました。

さっきまでガスが掛かっていた鷲羽岳が手招きしています。

登ります。

鷲羽岳山頂から、右奥が黒部五郎、右下が黒部川、左が三俣蓮華岳です。

昨日あるいた黒部五郎のカールです。

ちなみにこちらは祖父岳から見た三俣蓮華北面のカール

水晶岳は次回までお預けです。

鷲羽池の向こうに硫黄尾根と槍ヶ岳があるのですが、槍は今日は最後まで顔を出しませんでした。鷲羽池は氷底湖ではなく12万年前の噴火で出来た火口湖で、雲ノ平は溶岩台地なのだそう。

三俣山荘へ戻ります。

黒部川の源になる沢たち。




三俣山荘方面から落ちる沢筋。

鷲羽岳、ワリモ岳と岩苔乗越の黒部源流。

満足して雲ノ平に向かいます。

見えてからが遠い山荘。

テント場への近道は通行禁止。このちょっと手前で大きなクマに遭遇。40mほど先のハイマツの中に逃げていく音で気付きました。

岩苔小谷の向こうに水晶岳を見て木道歩きになります。

祖父岳北面も実はカールなのです。ここにはハクサンフウロなんかも咲いていました。

テン場と山荘は15分ほど離れていました。

雲ノ平もまたコバイケイソウが賑やかでした。本当に当たり年です。

(つづく)
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