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2015.8.8 男体山

薄暗い山道を登っていく途中、ところどころで下山の人とすれ違います。前に人影が見えて、またそんな擦れ違いの一つかなと思いながら「こんにちは」と声をかけました。白いTシャツを着た若い女の子のようですが、頭上の木の葉の隙間にのぞく空を見上げたまま、早口で「こんにちは」と返されて、顔まではよく見えませんでした。通り過ぎながらちらっと見ても、こちらのほうは見向きもせず立ったまま空を仰いでいます。登りなのか下りなのかよくわからない感じで、ただそこに立っていただけでした。
怪訝に思いながらもさらに15分ほど登って行くと、5人くらいの家族連れが立ち止まっています。また「こんにちは」と挨拶しながら抜きにかかると、その中の1人が突然こちらを向いて話しかけてきました。よくみると白人の女の子です。
「すみなせん。私と同じ服を着た女の子を見ませんでしたか?」
「ああ、あの子、娘さんですか?」
とっさのことで相手の年齢をよく考えずに聞き返していました。デミ・ムーア似の女の子はちょっと苦笑いしながら、
「いや妹です・・・。」
「ああ、ごめんなさい。ちょっと疲れているように見えたけれど。それにしても大丈夫なの、1人で?」
「多分・・・。」
家族連れの残りのメンバーは日本人の一家という感じで、お父さんお母さん、それに小学生か中学性くらいの女の子2人で、私達のやりとりをじっと見ていました。
どういういきさつで高校生くらいの白人姉妹がこの一家と男体山に登ることになったのかは不明ですが、これほど離れた場所に女の子を1人だけ残したまま登山を続けている状況はちょっと普通ではありません。
「もしかしたら・・・あなたはもう下りたほうがいいかも知れないね。」
お姉さんに告げると、パッと表情が明るくなって、すぐにでも降りて行こうとするところでした。途中の山道に置いてきた妹のことを心の中で案じつつずっと登って来ていたのでしょうか。
それにしても、このグループのリーダーは日本人一家のお父さんと見るべきでしょうが、どういう考えでこの姉妹を分離して1人を残してきたのでしょう。
途中で嫌になって1人だけ拗ねて、「もう登らない」と言って別れたのかもしれませんが・・・。異国の山の中に若い女の子が1人で取り残されたらどれほど心細い気持ちになったことか。

そこからまた2時間ほども掛かって登頂してからしばらくの時間を山頂で過ごし、下り始めて10分くらいしたところでさっきの一家が登ってくるのと擦れ違いました。その中に先ほどのお姉さんはいませんでした。中禅寺湖畔の登山口まで戻っても2人の姉妹の姿はどこにもありませんでしたが、無事に帰ったのでしょう。自分はその結果に満足でした。


正門から入って社務所に500円の入山料を払います。
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さらに登山口の門をくぐります。
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結構な急登をこなして山頂です。
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一番奥に奥宮の祠でした。
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残念ながら中禅寺湖はガスの切れ間にわずかに覗く程度でした。
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山頂直下のガレを下るとあとは樹林帯の岩だらけの道を下ります。標高差1200mで、登り3時間下り2時間ほどですが、結構ハードな山でした。
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