PIKANDA PART2
2010.3.22 積丹岳 (除雪終点160m~1039m地点)

6:30 160m 遭難者に供えられたお花に挨拶をして、除雪終点からスタート。

松の林の中の林道は昨日の嵐で荒れている。今も時折突風が吹くけれど、雲の切れ目には晴れ間も覗く。

7:17 430m ショートカットしながらしばらく登ると林道終点。ここからまた林の中を緩やかに登る。

8:13 687m ダケカンバの若木の疎林を緩やかに登る。

前方に白い大きな山影が見えるけれど、全貌はわからない。
振り返る先は神威崎。日本海から黒い雲がどんどん上がってくる。だけどなんとなく嵐の終わりを思わせる雰囲気。

9:04 905m 森林限界より上はブリザード。下界がいくら穏やかでも数百メートルも登れば風と雪の吹き付ける別世界だ。時折風が弱まって視界がでたところを見計らって次の樹木まで歩く、というような状況が続くけれど、そろそろ限界。



9:47 1036m もうそろそろ稜線かと思うけれど視界はほとんどない。GPSで確認すると見えない向こうが雪庇なのは明らか。山頂までわずかだけれど、これ以上進めば自分も遭難する確率が跳ね上がりそうなのでここで撤退。

新雪だけど風でパックされていてうまく滑れない。樹林帯に入ると風は弱まりほっと一息。あとは来た道を戻る。勘に任せて樹林の間を滑っていると、右へ右へとコースから外れていくので注意が必要。



GPS無しにはこんな日にこんな山を滑ることなどとても考えられない。
10:39 160m お花に無事下山の挨拶をして終了です。

救助のあり方を巡って訴訟になっている昨年の積丹岳の遭難事故。
何故訴訟になったのかという疑問から、どうしても現地を見ておきたい気持ちがここに足を向けさせた。
ブリザードの中、あの先の山頂付近で一晩過ごしたら体力はもたないだろう。
山頂付近でビバークしたとのことであったが、どこでもいいからとにかく樹林帯に逃げるべきだったのだろう。森林限界より上では吹き付ける風の強さが全然違っていた。
救助隊もあの先をよく登って行ったものだと思う。自分が撤退を決めた場所より先は、悪天候で進むには本当に恐ろしいところだ。まして雪庇を踏み抜いて滑落なんかしたら、自分の身を守るのに精一杯になって、いろいろなことに気が回らなくなるだろう。
やはり、救助に行ってもらえたこと、それだけでも大変ありがたいことなのだと思う。
現場を見てますます、この訴訟がどれほどナンセンスであるかという気持ちを強くしてしまうのだった。

松の林の中の林道は昨日の嵐で荒れている。今も時折突風が吹くけれど、雲の切れ目には晴れ間も覗く。

7:17 430m ショートカットしながらしばらく登ると林道終点。ここからまた林の中を緩やかに登る。

8:13 687m ダケカンバの若木の疎林を緩やかに登る。

前方に白い大きな山影が見えるけれど、全貌はわからない。
振り返る先は神威崎。日本海から黒い雲がどんどん上がってくる。だけどなんとなく嵐の終わりを思わせる雰囲気。

9:04 905m 森林限界より上はブリザード。下界がいくら穏やかでも数百メートルも登れば風と雪の吹き付ける別世界だ。時折風が弱まって視界がでたところを見計らって次の樹木まで歩く、というような状況が続くけれど、そろそろ限界。



9:47 1036m もうそろそろ稜線かと思うけれど視界はほとんどない。GPSで確認すると見えない向こうが雪庇なのは明らか。山頂までわずかだけれど、これ以上進めば自分も遭難する確率が跳ね上がりそうなのでここで撤退。

新雪だけど風でパックされていてうまく滑れない。樹林帯に入ると風は弱まりほっと一息。あとは来た道を戻る。勘に任せて樹林の間を滑っていると、右へ右へとコースから外れていくので注意が必要。



GPS無しにはこんな日にこんな山を滑ることなどとても考えられない。
10:39 160m お花に無事下山の挨拶をして終了です。

救助のあり方を巡って訴訟になっている昨年の積丹岳の遭難事故。
何故訴訟になったのかという疑問から、どうしても現地を見ておきたい気持ちがここに足を向けさせた。
ブリザードの中、あの先の山頂付近で一晩過ごしたら体力はもたないだろう。
山頂付近でビバークしたとのことであったが、どこでもいいからとにかく樹林帯に逃げるべきだったのだろう。森林限界より上では吹き付ける風の強さが全然違っていた。
救助隊もあの先をよく登って行ったものだと思う。自分が撤退を決めた場所より先は、悪天候で進むには本当に恐ろしいところだ。まして雪庇を踏み抜いて滑落なんかしたら、自分の身を守るのに精一杯になって、いろいろなことに気が回らなくなるだろう。
やはり、救助に行ってもらえたこと、それだけでも大変ありがたいことなのだと思う。
現場を見てますます、この訴訟がどれほどナンセンスであるかという気持ちを強くしてしまうのだった。
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