PIKANDA PART2
2010.8.21-22 爺ガ岳・鹿島槍ヶ岳(2) 爺ガ岳南峰~冷池~鹿島槍南峰(行き)
爺ガ岳南峰から巻き道に下りてしばらく歩くと再び、中峰と巻き道が現れる。三角点のある中峰にも登っておくことにした。10時18分、日傘のご婦人も同じころに登頂!標高2670m。

中峰山頂から西を見ると、黒部峡谷を挟んで向こう側、剱岳山頂付近には雲が掛かっている。三の窓、小窓の雪渓がきれいに見えた。

目指す鹿島槍はまだ遥か彼方、雲の向こう。冷池まで300mほど下ってから500m登らなくてはいけない。帰りのこともあるので、この時間から山頂まで行って、来た道を戻って種池まで帰るのはちょっと微妙だ。とりあえず冷池山荘まで行ってどうするか考えることにする。

10時51分、北峰のピークは遠慮して冷池山荘を視界に入れながら巻き道をどんどん下りていく。人がいるあたり、赤岩尾根との分岐が見えてきた。

このあたりはトウヤクリンドウが道の両脇に咲いていて見事でした。

赤岩尾根・・・文字通りです。この辺で「大丈夫ですか~?」と大きな声が聞こえた気がして前を見たけれど、別に変わったこともないようだったので先へ進む。

11時35分、種池から約2時間で冷池山荘に到着。歩いてきた爺ガ岳からの稜線を振り返る。この先の鹿島槍まではいままで歩いてきた稜線のおよそ2倍。明るいうちに種池に帰るための登頂のタイムリミットは1時半?腹ごしらえして気合いを入れてから冷池を後にした。

山荘前で休んでいる時に、小屋から聞こえてくる明るい笑い声に混じって、近くの登山道から無線の声がするのに気づいた。山荘を出てすぐ、無線を持った男性が木に結ばれた極太のロープのそばで登山道から下をのぞいてる。はるか崖下にはヘルメットを被った数人が何やらやっている。「50mロープが目一杯出てその先20mほどですから、滑落距離は70mです。」などとやり取りしている。
「事故ですか?」と聞くと、登山道からの滑落とのこと。額が割れてもう亡くなっていると。明るい雰囲気だった山荘からわずか10mから20mの登山道でこんな事故が起きているとはと絶句。手伝いは必要無いと言うことで合掌しつつその場を後にした。写真右手の崖上の登山道から左下の谷底に落ちたとのこと。

気と取り直して歩き始めるとすぐに冷池のテン場になる。この辺はお花畑も非常に美しい。ハクサンフウロとクルマユリが目立った。テン場には朝方追い越していったと思われる若者もテントを張って休んでいた。事故のこともたぶん知っているのだろうけれど、自分と同じでどうしようも無いという感じなのだろう。

先へ進みます。なだらかな稜線を歩いて、ガスの向こうには鹿島槍が見えるのか?

なんかピークが見えてきた。けれど、どうみてもこれは手前の布引山。エッチラオッチラ登るしかありません。

布引山を越えるとようやく本命の鹿島槍南峰が見えてくる。あと標高差200mくらい。先行者を数人追い越してラストスパート。楽しげに下りてくる20人くらいのツアーが止まって道を譲ってくれる。いや、登り優先とは言うけれど、お願いしますから先に行って下さいヨ・・・。

13時25分、2889m鹿島槍南峰に達する。扇沢から8時間半、前夜仙台を出発してからは18時間弱掛かりました~。

辿ってきた稜線を振り返る。マイテントがあるのは向こうの稜線上の種池。

南峰の東斜面は切り立った崖。うひょ~。

北峰とのコルから崖を登ってくる単独の女性。山頂で休んでいる人々はにこやかで、素直に登頂を喜んでいるようだった。

(つづく)
鹿島槍から種池

中峰山頂から西を見ると、黒部峡谷を挟んで向こう側、剱岳山頂付近には雲が掛かっている。三の窓、小窓の雪渓がきれいに見えた。

目指す鹿島槍はまだ遥か彼方、雲の向こう。冷池まで300mほど下ってから500m登らなくてはいけない。帰りのこともあるので、この時間から山頂まで行って、来た道を戻って種池まで帰るのはちょっと微妙だ。とりあえず冷池山荘まで行ってどうするか考えることにする。

10時51分、北峰のピークは遠慮して冷池山荘を視界に入れながら巻き道をどんどん下りていく。人がいるあたり、赤岩尾根との分岐が見えてきた。

このあたりはトウヤクリンドウが道の両脇に咲いていて見事でした。

赤岩尾根・・・文字通りです。この辺で「大丈夫ですか~?」と大きな声が聞こえた気がして前を見たけれど、別に変わったこともないようだったので先へ進む。

11時35分、種池から約2時間で冷池山荘に到着。歩いてきた爺ガ岳からの稜線を振り返る。この先の鹿島槍まではいままで歩いてきた稜線のおよそ2倍。明るいうちに種池に帰るための登頂のタイムリミットは1時半?腹ごしらえして気合いを入れてから冷池を後にした。

山荘前で休んでいる時に、小屋から聞こえてくる明るい笑い声に混じって、近くの登山道から無線の声がするのに気づいた。山荘を出てすぐ、無線を持った男性が木に結ばれた極太のロープのそばで登山道から下をのぞいてる。はるか崖下にはヘルメットを被った数人が何やらやっている。「50mロープが目一杯出てその先20mほどですから、滑落距離は70mです。」などとやり取りしている。
「事故ですか?」と聞くと、登山道からの滑落とのこと。額が割れてもう亡くなっていると。明るい雰囲気だった山荘からわずか10mから20mの登山道でこんな事故が起きているとはと絶句。手伝いは必要無いと言うことで合掌しつつその場を後にした。写真右手の崖上の登山道から左下の谷底に落ちたとのこと。

気と取り直して歩き始めるとすぐに冷池のテン場になる。この辺はお花畑も非常に美しい。ハクサンフウロとクルマユリが目立った。テン場には朝方追い越していったと思われる若者もテントを張って休んでいた。事故のこともたぶん知っているのだろうけれど、自分と同じでどうしようも無いという感じなのだろう。

先へ進みます。なだらかな稜線を歩いて、ガスの向こうには鹿島槍が見えるのか?

なんかピークが見えてきた。けれど、どうみてもこれは手前の布引山。エッチラオッチラ登るしかありません。

布引山を越えるとようやく本命の鹿島槍南峰が見えてくる。あと標高差200mくらい。先行者を数人追い越してラストスパート。楽しげに下りてくる20人くらいのツアーが止まって道を譲ってくれる。いや、登り優先とは言うけれど、お願いしますから先に行って下さいヨ・・・。

13時25分、2889m鹿島槍南峰に達する。扇沢から8時間半、前夜仙台を出発してからは18時間弱掛かりました~。

辿ってきた稜線を振り返る。マイテントがあるのは向こうの稜線上の種池。

南峰の東斜面は切り立った崖。うひょ~。

北峰とのコルから崖を登ってくる単独の女性。山頂で休んでいる人々はにこやかで、素直に登頂を喜んでいるようだった。

(つづく)
鹿島槍から種池
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